亀井時子会長挨拶

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亀井時子会長挨拶(2020年12月就任)

 すべての人にアクセス可能な司法制度を目指して
                 

  この度、一木剛太郎会長の後任として、202012月に会長に就任いたしました。よろしくお願いいたします。

 一木会長は、初代の故小堀樹会長、二代目の丹羽健介会長に続き、20189月に会長に就任されましたが、2020911日、病気のため逝去されました。ご冥福をお祈り申し上げます。

 一木会長は、法律扶助協会時代から法律扶助の事業にかかわり、世界の法律扶助制度の視察・研究を行い、論文を執筆されて、わが国の法律扶助の基本法制定のためにご活躍されました。

 英語に堪能な一木会長は、オーストラリア・タイの視察(1994年)をはじめ、マレーシアにおける国際シンポジウム(1995年)、タイ・バンコクでの国際会議(1998年)にも参加され、当時の法律扶助先進国のイギリス、オランダなどの制度や東南アジア諸国の制度を紹介されて、法律扶助法(2000年)、その後の総合法律支援法(2004年)などの制定に大きな寄与をされてきました。

 法テラスの設立(2006年)後は、本部の初代事務局長として、また東京地方事務所長として、初期の困難な時期に法テラスの事業の充実及び周知のために献身的な活動をされてきました。

 当協会の会長就任後も、司法アクセスの充実のために、グローバルアクセス・プロジェクトへの参加などの研究活動、論文執筆などに精力をつぎ込んでこられました。

 当協会は、わが国における司法アクセスの充実をはかり、社会的に弱い立場にある人々が、平等に、かつ容易に司法にアクセスし、法的救済を受けられる制度を構築することを目的としており、そのための研究活動、出版活動をしてきました。

 法テラス設立以降すでに15年以上が経過し、法テラス関係者や日本弁護士連合会、法律扶助制度の充実について、の献身的な努力により、法テラスの活動は、国民にかなり周知されてきました。近年では、認知機能の不十分な高齢者などに対する特定援助対象者法律相談援助、DV・ストーカー・児童虐待の被害者に対する無料法律相談援助などが開始され、法テラスの業務も多様化しつつあります。

 2020年はじめから蔓延してきたコロナウィルスは長期化し、収束の見通しどころか、いまだに拡大の傾向が見えています。法テラスの無料法律相談は、多重債務、労働問題、外国人の問題、離婚など増加傾向にあり、急遽業務方法書を改正して、20205月から電話による法律相談を行うことになり、期間限定とはいえ、法テラスにもアクセスしやすくなりました。ところが、電話を有しない市民が、遠方から徒歩で、法テラスに駆け付けるケースもあり、市民の、法的救済の対応は、さらに充実させていかなければと痛感します。Zoomなど、オンラインの対応も可能ですが、市民の側には、その対応力がないことまで配慮して、法テラスの制度の制度の充実を図らなければなりません。

 当会の役割は、世界的視野のもとに法律扶助をはじめとする司法アクセスを発展させていくことにあり、法テラスの制度には今後も注目しながら活動していく所存です。

 会員、関係者の皆様と共に、わが国の司法アクセスの発展に寄与していきたいと考えております。ご協力をお願いいたします。